Vault Study Startup は、治験を立ち上げる過程で主要ドキュメントの収集プロセスを管理し、その他の活動を完了させることにより、最初の患者の初回訪問までの時間を短縮することができます。これには、TMF にファイリングされない Study Startup ち上げのビジネスプロセスの生成物に対応する標準ドキュメントタイプが含まれます。さらに、完全かつ効率的なやり方でスタートアップのアクティビティを管理し、監視し、進捗やパフォーマンスに関する報告を作成するときに役立つテンプレート、ライフサイクル、およびワークフローも特徴です。

Vault Study Startup は、Vault クリニカルオペレーションファミリーのアプリケーションの 1 つです。組織は、1 つの Vault で 1 つ、2 つ、またはこれらすべてのアプリケーションを持つことができます。これらのアプリケーションは共通のデータモデルを共有しますが、それぞれに臨床治験プロセスの管理に役立つ追加機能が備わっています。

Study Startup の機能

Vault Study Startup は Vault プラットフォームを基盤としているため、プラットフォームのヘルプページに記載されている全機能が盛り込まれています。さらに、Study Startup は、治験の立ち上げに特有の以下の機能を提供します:

  • オブジェクト設定: Vault Study Startup は、治験治験実施国および治験実施施設オブジェクトの階層化構造の他、関連する治験担当者マイルストーンおよび製品オブジェクトを他のクリニカルオペレーションアプリケーションと共有します。担当者組織、および場所オブジェクトを使用すると、それらの人々、場所、および組織を管理できるだけでなく、頻繁に再利用されるドキュメントとそれらを関連付けることができます。
  • テンプレートマイルストーンおよびエクスペクテッドドキュメント: マイルストーンテンプレートを使用すると、ユーザは治験全体で一貫性を維持する治験プランを作成し、治験、治験実施国、治験実施施設、治験担当者、治験組織および治験製品のマイルストーン、マイルストーン依存性、およびエクスペクテッドドキュメントを一括で作成できます。テンプレートから作成すると、治験全体で一貫性を維持できる他、国固有の商習慣に準拠させることができます。
  • カントリーインテリジェンス: Study Startup には、国ごとに要件が異なる、様々な主要ドキュメントの集合が必要です。このプロセスに対応するために、Vault Study Startup にはドキュメントタイプ、テンプレートマイルストーン、依存性、EDL、エクスペクテッドドキュメントなど各国独自の規制機関が要求するドキュメントを反映して事前定義された、一連のカントリーインテリジェンス設定が含まれます。カントリーインテリジェンスにより、Vault の設定がよりよいプランに近づき、グローバルなスタートアップのアクティビティが実行されます。これは、アプリケーションとサブミッションに必要なすべてのドキュメントの排他リストではありません。そのようなアプリケーションは、規制の専門家による徹底的な確認を受けて完成度をチェックする必要があります。
  • 施設有効化進捗ビュー: 施設有効化に不可欠なパスには、素早い施設ドキュメントの収集、契約および予算の最終決定、さらに現地承認の確実な完了が必要です。施設有効化進捗ページは、治験を立ち上げる専門家に施設および EDL アイテムの全リストを含む治験実施国全体での進捗を示します。そのため、施設にゴーサインが出ない理由となっている障害を簡単に特定することができます。ステータスインジケータとホバーカードにより詳細を一目で確認することができるだけでなく、ユーザがドキュメントに直接アクセスし、施設に送信するよう通知したり、別の対策を講じるように通知することができるため、すべての施設が、最初の被験者に対して、初回訪問を速やかに行えます。
  • 契約および予算ドキュメントライフサイクル: 治験の立ち上げプロセスの重要な部分は、参加する臨床施設との契約と金銭的な条件の取りまとめです。これに対応するため、Study Startup には治験の契約と予算に関する特別なドキュメントタイプ、ライフサイクル、およびワークフローが含まれています。ユーザは提案を施設と共有し、その内容を確認して対案を出し、契約と法的な内容を詰め、契約締結および予算プロセス全体を Vault で管理することができます。同時に主要指標とサイクルタイムが計算され、改善すべき領域が特定されます。
  • マイルストーンライフサイクルおよびワークフロー: マイルストーンは 治験の立ち上げプロセスの主要部分です。国を開いて施設にゴーサインを出すために不可欠なパスを定義します。Vault Study Startup には、ユーザがマイルストーンプランを定義および更新するユーザプロセスを制御し、主要な日付とサイクルタイム指標を計算して後ろ向き分析を実施するための特別なライフサイクルとワークフローが含まれます。これには、レビューの追加レイヤを取り入れた、サブミッション関連マイルストーンのワークフローが含まれます。そのため、チームは完全に仕上がった状態でレギュレーショングループに引き継ぐことができます。
  • 施設の選択およびフィージビリティ: 施設のスタートアップのアクティビティを開始する前に、スポンサーは候補となる臨床施設を特定し、特定の治験の参加に適格どうかを評価する必要があります。Study Startup はスタートアップチームの実績と設備に関するデータの収集をサポートすることにより、施設と治験責任医師を探す作業を支援します。候補施設が特定されると、Vault 内のワークフローが選択のプロセスの管理を助け、プロセスで発生する可能性があるボトルネックを特定するためにプロセス全体の主要な日付と指標を計算し、将来のプラン作成を支援します。
  • 盲検解除済みコンテンツの管理: この機能は、Vault 管理者が治験に関連付けられている盲検解除済み (規制) コンテンツを作成できるユーザおよび盲検 (規制対象外) コンテンツを作成できるユーザを定義できるようにします。ユーザがドキュメントの作成または分類を行うとき、または治験治験実施国、または施設ドキュメントフィールドの値を更新するときに、Vault はユーザが作成できるコンテンツのタイプに基づいてコンテンツ (blinding__v) ドキュメントフィールドの値を自動的に設定し、組織が安全に、かつ安心して Vault の規制コンテンツを管理できるようにします。
  • 治験準備担当者ホームページ: 治験準備担当者はこのホームページを使用して治験治験実施国、および施設レベルでタスク、マイルストーン、およびエクスペクテッドドキュメントのアクション可能なビューを表示できます。一つのページにこの情報を表示することにより、担当者が期限切れの項目と優先度の高い項目を簡単に特定することができます。

これらの記事で Vault Study Startup アプリケーションについてご確認ください:

管理者用記事

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