レガシーワークフローの設定: ワークフロータスクおよび決定の手順

ワークフロー内のすべてのアクションは、電子署名の提供などのユーザアクション、通知の送信などのシステムアクションに関わらず、ワークフロー手順で定義されます。この記事では、ワークフロータスクおよびワークフロー決定に関連する手順のタイプについて説明します。

• ワークフロータスク: これらの手順では、ユーザに完了させるタスクを作成することができます。詳細をご確認ください。
• ファイルアップロードワークフロータスク: この手順では、ドキュメントのソースファイルをアップロードするタスクを割り当てます。詳細をご確認ください。
• 決定: この種類の手順では、ドキュメントのフィールド値またはワークフローにある以前のワークフロータスクに依存してワークフローを分岐できます。詳細をご確認ください。
• R&U ワークフロータスク: この手順では、ユーザにドキュメントを読み、「R&U 済み」としてマークさせるタスクを割り当てることができます。この手順は、一部の Vault では使用できません。詳細は、R&U ワークフローの設定をご覧ください。

その他のタイプの手順の詳細は、レガシーワークフロー処理手順およびドキュメント更新手順でご覧いただけます。手順の作成および複数の手順をリンクさせる方法については、レガシーワークフロー手順の設定をご覧ください。

注: この記事ではワークフロータスクについて言及します。Vault には、計画外の作業を追跡するためのユーザタスクオブジェクトも含まれています。ユーザタスクの詳細情報については、ユーザタスクでの作業をご確認ください。

ワークフロータスク手順

ワークフロータスク手順では、ユーザが実行するタスクを作成できます。タスクは、関連ドキュメントのドキュメント情報ページか、ホーム > マイタスクまたは利用可能なタスクで確認できます。

タスクの中には、ユーザにタスク完了ダイアログの外部でアクションを実行することを求めるものもあります。例えば、タスク手順によって、ユーザがタスクに「完了」としてマークする前にドキュメントのレビューやコメントの注釈を行うよう求められる場合があります。

タスクには、タスク完了ダイアログの内部でユーザが実行可能なアクションを含まれている場合もあります。例えば、ドキュメントがライフサイクル状態のエントリ条件を満たすようフィールド値を入力するように、ユーザはタスクによって要求される場合があります。タスクが以下のアクションを実行するようユーザに促す場合があります。

• 状態のエントリ条件に関連したフィールドの入力
• ドキュメントの日付フィールドの入力
• ワークフローを分岐したり、他の平行タスクを省略したりするために Vault が使用する裁定の選択
• 後のタスクに表示されるコメントの入力
• 新しいワークフローの期日の設定
• 電子署名の提供 (裁定使用時のみ使用可能)
• 理由コードまたはキャパシティの選択

手順の設定フィールド

この手順タイプを選択するときには、以下のフィールドを選択する必要があります。

期日

タスクの期日は以下に基づくことができます:

• ワークフロー開始手順の日付コントロール。
• タスク作成日またはワークフロー開始日: これらは計算されたタスク期日を使用してオフセットにすることができます。

期日は日付のみで、時間コンポーネントは含みません。タスクの期日ステータスはユーザのタイムゾーンに基づきます。

計算されたタスク期日

ワークフローのタスク期日を選択する際に、計算されたタスク期日を設定することができます。これを使用すると、Vault は自動的にタスク期日を計算し、ワークフロー開始者の入力が不要となります。計算されたタスク期日を設定するには:

1. 期日のドロップダウンリストから、ワークフロー開始日、タスク作成日、または期日 (開始手順で定義)　を選択します。
2. 日付オフセット演算子として + または - のいずれかを選択します.
3. 最大 365 日の日付値を選択します。

タスクアラート

タスクアラートを使用すると、オープンタスクについて送信する通知を設定することができます。タスクアラートを設定するには:

1. アラームのメッセージテンプレートを選択します。詳しくはメッセージテンプレートをご覧ください。
2. 宛先として、特定ワークフローロールを 5 つまで選択します。
3. アラームに送信日を選択します。アラームを送信する日付は、ワークフロー期日、タスク期日、またはタスク作成日から指定された日数となります。例えば、タスク期日の 1 日前にタスクを完了するようにユーザに通知することができます。
4. 任意の作業: タスクアラートの追加をクリックして別のアラームを追加します。最大 5 つまでアラームを追加することができます。
5. 保存をクリックします。

タスクアラートは Vault タイムゾーンを使用します。

宛先

ワークフロータスクのリマインダーの宛先を選択する場合に、いくつかのオプションを選択できます:

• タスク所有者: 現在、割り当てタスクがあるユーザに通知を送信します。
• ワークフロー所有者: 割り当てタスクがない場合でも、ワークフロー所有者に通知を送信します。
• 指定ロール: 割り当てタスクがない場合でも、指定されたロール (受講者、編集者など)　のユーザ全員に送信します。

タスクアラートは、タスクアラートの通知ジョブに基づいて毎日実行されます。デフォルトでは、ジョブ所有者はシステムです。これは、ジョブが失敗してもメールを受信するユーザがいないことを意味します。ジョブが失敗した場合にユーザがメールを受信するようにしたい場合は、管理者 > ジョブ > ジョブ定義でジョブ所有者を更新します。ジョブについて詳しくご確認ください。

裁定を設定するには

ワークフロータスクオプションで、裁定にプロンプトを表示を選択したら、裁定を設定する必要があります。裁定は、タスク完了ダイアログの選択リストの 1 つとしてユーザに表示されます。裁定を設定するには:

1. ワークフロータスクを設定した状態で、裁定にプロンプトを表示チェックボックスを選択して、保存をクリックします。裁定オプションがワークフロータスクオプション領域の下に表示されます。タスクオプションの編集中は、裁定を編集するためのオプションは非表示になります。
2. 裁定オプションで追加を選択して新しい裁定を作成します。
3. 裁定の名前を入力します。これは、ユーザがタスク完了ダイアログで裁定を選択するときに表示されるものです。
4. 新しいライフサイクル状態のエントリ条件フィールドへの入力をユーザにさせたい場合、次の状態エントリフィールドをプロンプト表示するチェックボックスを選択し、ライフサイクル状態を選択します。ドキュメントを選択した状態に移行させるには、ワークフローの後半で状態の変更手順を作成する必要があります。
5. この裁定を選択するときにユーザが電子署名を記入する必要がある場合、続行するために電子署名を要求チェックボックスを選択し、ドキュメントに電子署名を明示チェックボックスを使用して署名ページを追加するかどうか選択します。このオプションは、署名ページテンプレートが設定された場合にのみ使用できます。電子署名を明示する場合、ワークフローがベストプラクティスに従うようにしてください。
6. この裁定で平行タスクを省略したい場合、裁定が選択されている場合は、ワークフローを省略して次の手順に進みますチェックボックスを選択することができます。詳しくは省略タスクを参照してください。
7. 保存をクリックしてタスクオプションページに戻ります。
8. もう一度追加をクリックし、上記の手順を繰り返して、すべての必要な裁定を設定します。

ファイルのアップロードワークフロータスク手順

ファイルのアップロードワークフロータスク手順では、特にユーザがドキュメントのソースファイルをアップロードするタスクを割り当てることができます。この手順タイプは、eTMF でのみ使用できます。

手順の設定フィールド

この手順タイプを選択するときには、以下のフィールドを選択する必要があります。

決定手順

決定手順を行うと、ドキュメントフィールド値またはワークフローにある完了済みのワークフロータスクに依存して分岐するワークフローを構成できます。決定手順では、それぞれに条件が設定されたルールの順序付きリストを Vault が評価します。ルールに当てはまる場合、ワークフローは示された次の手順に移動します。当てはまらない場合、Vault は次のルールの評価に移ります。決定手順に含めるルールの数に制約はありませんが、最後のルールは「else」になっている必要があります。当てはまるルールがなかった場合、ワークフローは「else」ルールにリストされている手順に進みます。

ルールを追加するには、新規ルールをクリックします。ルール内で +アイコンをクリックすると、条件を追加できます。条件の順序を変更するには、左上の小さい三角形をクリックしたままドラッグします。

一部の古いワークフローでは「else」条件がオプションになっている場合があります。条件を必要条件にするために、ワークフローを保存する前に必ず「else」条件を追加することをお勧めします。構成移行パッケージを使用して、これらの古いワークフローを移行することはできません。

フィールドベースのルールに関するガイドライン

フィールドベースのルールを作成する場合は、ワークフローを使用するすべてのドキュメントタイプに対してそのフィールドが有効であることを確認してください。あるフィールドが特定のドキュメントで有効でない場合、ルールの一部である他の条件が「true」と評価されていても、ルールが「false」と評価された場合と同様にワークフローが進みます。

ルールの作成のためのテキストフィールドはありません。注釈数のような一部の標準フィールドを除けば、通常数式フィールドは使用できません。注釈指標について詳しくご確認ください。

タスク条件を設定するには

決定手順のタスク条件を設定するには:

1. 新規ルールをクリックしてタスク条件を選択します。
2. 裁定を含むワークフロータスクを選択します。これらの裁定は、「true」または「false」の評価条件のベースになります。
3. 演算子を選択します。All equals (すべて等しい) は、タスクを完了したすべてのユーザが裁定を選択したことを意味します。At least 1 equals (1 つ以上が等しい) は、タスクを完了した 1 人以上のユーザが裁定を選択したことを意味します。None equals (どれも等しくない) は、タスクを完了したユーザが誰も裁定を選択しなかったことを意味します。
4. ワークフロータスクで定義された中から裁定を選択します。
5. 必要に応じて、プラス (+) アイコンをクリックして条件を追加します。
6. 次の手順で、条件が「true」と評価された場合にワークフローが進む手順を選択します。

フィールド条件を設定するには

決定手順のフィールド条件を設定するには:

1. 新規ルールをクリックしてフィールド条件を選択します。
2. ドキュメントフィールドを選択します。このフィールドが、ワークフローを使用する可能性のあるすべてのドキュメントに適用されるようにしてください。
3. 演算子を選択します。
4. 適宜、フィールド値を選択または入力します。
5. 必要に応じて、+ アイコンをクリックして条件を追加します。
6. 次の手順で、条件が「true」と評価された場合にワークフローが進む手順を選択します。

パラレルタスク & 省略ワークフローについて

ワークフローには、並行タスクが含まれる場合があります。これは、そのワークフローで 1 つ以上のタスクが同時に割り当てられており、複数のタスクが同時に開いていることを意味します。これは通常、1 つのドキュメントが複数の参加者の手に渡り、その全員が自分達のタスクが個別に実行するようなレビューや承認プロセスをサポートします。平行タスクを設定するには、2 通りの方法があります。

• 単一ワークフロー手順: 複数ユーザに「いずれかのユーザ」オプションではなく「すべてのユーザ」オプションを割り当てる単一ワークフロータスク手順
• 複数ワークフロー手順: すべてが前の手順で「次の手順」として選択されていたために同時に開始される複数ワークフロータスク手順

省略オプションでは、レビューや承認プロセスを省略する裁定を特定することができます。

例えば、省略裁定が「却下」である場合、承認者は誰であれ「却下」裁定を送信すれば、他の承認者全員が自分達の裁定を送信するのを待つことなく、未完了の平行承認タスクを自動でキャンセルし、決定手順に進むことができます。ワークフロー設定には、省略オプションが表示される場所が 2 ヶ所あります。

• ワークフロータスク手順: 複数のユーザに割り当てられた単一ワークフロータスク手順を作成元とする平行タスクをキャンセルするための省略オプションをここで設定します。詳しくは、上記の裁定の設定をご覧ください。
• 結合手順: 複数ワークフロータスク手順を作成元とする平行タスクをキャンセルするための省略オプションをここで設定します。詳しくは、結合手順の設定をご覧ください。