パーソンオブジェクトを使用すると、個人の情報をドキュメントに関連付けることができ、組織オブジェクトを使うと、組織をドキュメントに関連付けることができます。カスタム選択リストまたはテキストフィールドではなく、これらのオブジェクトを使用することで、フィルタリング、検索およびレポート作成に、より強固な機能が提供されます。これにより、多数の治験にわたり個人または組織に関して内容が同じである CV、医師免許、治験施設認定書、その他の TMF コンテンツといったドキュメントの再利用が簡単になります。治験担当者のパーソンオブジェクトレコードに、治験ロール連絡先情報を設定することができます。

組織レコードの作成および編集

組織レコードはグローバルディレクトリ > 組織企業管理者 > 組織、および関連オブジェクトレコード、例えば治験組織および治験実施施設組織レコードから作成・編集することができます。

  1. 作成ボタンをクリックするか、既存の組織レコードをクリックして編集をクリックします。
  2. 新規の組織を作成する場合、ダイアログ内で組織タイプを選択し、続行をクリックします。
  3. 組織の詳細を記入します。
  4. 任意の作業: USNフィールド内の双眼鏡アイコンをクリックすると、有効な USN (ユニバーサル施設番号) を持つ医療機関名を検索・選択するダイアログが表示されます。ここで選択したものが組織フィールドに自動入力され、ロックされます。USN フィールドをクリアすると、組織フィールドのロックが解除されます。
  5. 保存をクリックします。

Vault には、オレンジ色の「接続済」アイコン (接続済アイコン) が含まれます。これは、SiteVault を使用し、かつ有効な USN 値を持つすべての組織のオブジェクトレコードの詳細ページのヘッダーに含まれます。このアイコンは、その施設のターゲット Vault に Veeva Site Connect を介してドキュメントやデータを転送できることを示します。

パーソンのユーザへの昇格

既存のパーソンレコードに対してパーソンのユーザへの昇格アクションを使用すると、担当者のユーザレコードを作成することができます。このアクションは、ユーザオブジェクトレコードを作成し、そのユーザレコードのソースパーソンフィールドに自動入力し、さらにパーソンレコードのユーザオブジェクト参照フィールドに入力します。

新規ユーザを直接作成する代わりにパーソンのユーザへの昇格アクションを使用することで、Vault がパーソンレコードを重複して作成することを防ぐことができます。このアクションは、パーソン (person__sys) オブジェクトのライフサイクル状態が有効である場合に設定する必要があります。設定されていると、適切なライフサイクル状態のパーソンレコードでアクションが利用できるようになります。

コントリビュータの組織フィールドによるドキュメントフィールドのデフォルト設定

この設定がされている場合、特定のタイプのドキュメントが作成された際、Vault はコントリビュータの組織ドキュメントフィールドを自動的設定することができます。これを行うには、そのユーザのユーザオブジェクトレコードで組織フィールドが入力されている必要があります。次に、ドキュメントが新規作成されると、Vault は、コントリビュータの組織ドキュメントフィールドにユーザが定義した組織を自動的に入力します。ユーザは、必要に応じてドキュメント情報ページからこのフィールドを手動で更新することができます。

組織オブジェクトを参照するドキュメントフィールドを含めることで、スポンサーが CRO パフォーマンスを測定・比較できます。例えば、CRO でグループ分けされたドキュメントの日付フィールドと承認完了日フィールと間の差を計算する DateDiff 関数を使用して、組織はレポートを実行して適時性をモニタリングすることができます。

組織フィールドのデフォルト設定を有効化する方法

ドキュメントが新規作成された際に、Vault がコントリビュータの組織フィールドを自動設定できるようにするためには、最初に機能を有効化する必要があります。管理者 > 設定 > アプリケーション設定に進み、コントリビュータの組織ドキュメントフィールドのデフォルト設定を有効化するチェックボックスを選択します。

次に、Vault にフィールド入力をさせたいドキュメントタイプ、サブタイプ、分類に、コントリビュータの組織共有フィールド (contributors_organization__v) を 追加します。ユーザがこのフィールドを手動で更新しないように、フィールドレベルセキュリティを設定してこのフィールドを参照専用に設定することもできます。

組織フィールド (organization__v) がユーザオブジェクトレコードに入力されている場合、Vault は正しいタイプのドキュメントにのみそのユーザのこのフィールドを入力します。ユーザは、組織オブジェクトに参照権限も有している必要があります。。

タイプ

権限

制御

セキュリティプロファイル

ユーザ: ユーザオブジェクトの管理

パーソンのユーザへの昇格アクションを実行する機能を付与します