組織は、多くの治験において、パーソン組織製品関連ドキュメント (CV や臨床検査機関証明書など) を再利用します。新しいドキュメントバージョンごとに、あるいは新しいパーソン組織製品が治験に関連付けられるごとに、このフィールドを手動で更新するのは、時間がかかる作業です。

ドキュメント再利用機能を使用すると、Vault はパーソン組織、または製品として定義されたドキュメントタイプの治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動入力し、治験への追加や削除を管理します。これにより、どの治験にどのドキュメントバージョンが適用されるかをユーザが手動で管理する必要がなくなります。また Vault は、治験治験実施施設、および治験実施国フィールドの値に基づいて、製品フィールドを自動的に更新します。

治験間でのドキュメント再利用のコンポーネント

Clinical Operations Vault には、ドキュメント再利用をサポートする以下のコンポーネントが含まれます:

  • パーソンプロファイル、組織プロファイル、製品プロファイルのドキュメントタイプグループ: これらの事前設定されたドキュメントタイプグループは、治験間で再利用されることが多いパーソン組織製品固有のドキュメントタイプを特定します。Vault は、ユーザが治験からパーソン組織、または製品を追加または削除した場合に、これらのいずれかのドキュメントタイプグループに属するドキュメントタイプの治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動更新します。
  • 治験担当者治験組織治験製品オブジェクト: 関連ドキュメントバージョンの治験治験実施施設治験実施国フィールドを Vault が自動更新するようにユーザは治験担当者治験組織治験製品オブジェクトレコードを作成する必要があります。
  • 関連ドキュメントの治験の値をリフレッシュユーザアクション: このアクションは、すべての関連ドキュメントバージョンの値を更新します。設定すると、ユーザが任意の治験担当者治験組織、または治験製品レコードでこのアクションを選択できるようになります。
  • 関連ドキュメントの削除および消去ユーザアクション: このアクションは、レコードを削除して、現在関連付けられているすべてのドキュメントバージョンから治験を消去します。標準削除オプションを使用したレコードの削除では、関連ドキュメントの治験は消去されません。設定すると、ユーザが任意の治験担当者治験組織、または治験製品レコードでこのアクションを選択できるようになります。

管理者: ドキュメントタイプグループに追加する

管理者は、事前設定されたドキュメントタイプグループ任意のドキュメントタイプを追加して、Vault 内でのコンテンツの再利用機能と範囲を強化する必要があります。

管理者: ユーザアクションの設定

管理者は、治験担当者治験組織治験製品オブジェクトの有効なオブジェクトライフサイクル状態に関連ドキュメントの治験の値をリフレッシュおよび関連ドキュメントの削除および消去ユーザアクションを設定できます。

管理者: 設定の制限

コンテンツ再利用設定は以下の制限の影響を受けます:

  • 設定されたフィールドレベルセキュリティ設定に関係なく、治験治験実施施設治験実施国フィールドは指定されたドキュメントタイプグループのドキュメントに表示されます。
  • 管理者は、設定されたドキュメントタイプグループのレコードを編集または削除したり、それらのレコードを無効化にしたりできません。
  • 管理者は 1 つのドキュメントタイプを複数のドキュメントタイプグループに割り当てることはできません。

Vault が治験フィールドに入力する仕組み

Vault は、事前設定されたドキュメントタイプグループを使用して、治験に関連付けられた担当者組織または製品レコードに基づいて、治験治験実施国治験実施施設ドキュメントフィールドを自動更新します。

設定されたいずれかのドキュメントタイプグループに属するドキュメントをユーザがアップロード、分類または再分類すると、Vault はドキュメントに入力されているパーソン製品、または組織に関連付けられている治験に基づいて治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動入力します。Vault は、ユーザが治験担当者治験組織、または治験製品レコードを作成、削除、または無効化するたびに、すべての関連ドキュメントの最新バージョンに新しい治験を追加したり、無関係な治験を削除するように治験の値を更新します。

ドキュメントのバージョン管理が行われている場合、Vault は、その治験に有効でなくなった治験担当者治験組織、または治験製品の新規バージョンから治験の値を削除します。

Vault が製品フィールドに入力する仕組み

Vault は、治験フィールド内の治験値に関連付けられたリードエージェント製品に基づいて、製品フィールドを自動的にデフォルトに設定します。その後、ドキュメントの治験治験実施施設、または治験実施国フィールドが変更されるたびに製品フィールドが更新されるようになります。

Vault は、プロファイル関連のドキュメントタイプグループに分類されたドキュメントの製品フィールドをデフォルト設定にしません。

ドキュメント分類について

以下の機能は、定義されたドキュメントタイプグループでユーザがドキュメントを分類または再分類したときに、Vault が治験治験実施施設治験実施国フィールド値を更新する方法を指定します:

  • 定義されているドキュメントタイプグループに割り当てられているドキュメントタイプにユーザがドキュメントを分類または再分類したときに、Vault は治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動更新します。
  • 定義されているドキュメントタイプグループに割り当てられているドキュメントタイプにユーザが最初にドキュメントを分類した場合、Vault はユーザが変更を保存する前に治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動入力します。
  • 定義されているドキュメントタイプグループに割り当てられているドキュメントタイプにユーザがドキュメントを再分類した場合、Vault はユーザが変更を保存した後で治験治験実施施設治験実施国フィールドを自動入力します。

コンテンツ再利用の制限

コンテンツ再利用機能は以下の制限の影響を受けます:

  • ユーザは、パーソン組織、または製品固有のドキュメントの治験治験実施国、または治験実施施設フィールドを手動で更新できません。これらのフィールドは読み取り専用になります。
  • Vault は、ドキュメントがアーカイブ済みの場合、治験フィールドを更新しません。
  • Vault は、Veeva Site Connect を介して SiteVault Vault から、または Clinical Operations & RIM Vault Connection を介して RIM Submissions Vault から転送されたドキュメントに、ドキュメント再利用機能を適用しません。これらのドキュメントへのすべての更新は、ソース Vault から受領した更新に制限されています。