治験、治験実施国および治験実施施設の構成はクリニカルオペレーション Vault では重要です。治験、治験実施国および治験実施施設は階層関係の標準オブジェクトです。選択リストドキュメントフィールドではなくオブジェクトとしてこのメタデータを持つことにより、オブジェクトレコードを作成すれば、ユーザはレコードのメタデータのすべてをオブジェクトレコードを選択するだけでドキュメントに適用することができるるようになります。例えば、ユーザが治験を選択すると、Vault はすべての治験詳細 (製品、適応症、開発の相、管理など) をドキュメントに自動的に適用します。
オブジェクト階層では、治験は最上位、治験実施国は 2 番目、治験実施施設は最下位のオブジェクトです。例えば、治験実施施設 7490 は治験 VVT485-301 に属する治験実施国 米国に属します。
治験レコードへのアクセス
管理者 > 企業管理者から、治験レコードの作業をすることができます。管理者領域外で治験、治験実施国および治験実施施設にアクセスを許可するカスタムオブジェクトタブを含む Vault もあります。適切な権限があれば、カスタムタブからレコードを作成、編集および削除することができます。
権限セットおよび共有ルールは、オブジェクトレコードを表示、作成、編集、および削除するためのアクセスを制御できます。
治験
Vault で治験レコードを表示するには、管理者 > 企業管理者またはカスタムタブから治験オブジェクトに進みます。特定の治験をクリックして、治験詳細、その治験実施国と治験実施施設を表示します。ここから、研究情報を表示、追加、編集、および削除できます。
治験を作成または編集するには
治験を作成または編集するには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムタブのいずれかから治験オブジェクトに進みます。
- 作成をクリックするか作成 >治験、既存の治験レコードをクリックして編集をクリックします。
- 治験の詳細を記入します。
- 任意の作業: ステータスを変更します。これにより、ユーザが新しいドキュメントに治験を選択できるかどうかを管理します。治験ステータスを変更すると、関連する施設のステータスを自動的に変更しますが、関連するドキュメントには影響しません。オブジェクトがライフサイクルに管理されている場合、ステータスフィールドは読取り専用です。
- 保存をクリックします。
選択リストに表示されるオプションは、管理者 > 企業管理者 > 選択リストから構成可能で、治験に関連する選択リストには名前のとなりに治験と表示されます。
デフォルトでは、所望のドキュメントを複数の治験と関連付けることができます。ただし、管理者は、管理者 > 設定 > アプリケーション設定 > ドキュメントフィールドで、治験の単一の値への制限の有効化ボックスをオンにすることで、治験ドキュメントフィールドを1つの値に制限できます。この設定は、Vault 内のすべてのドキュメントに影響します。この設定を有効にすると、ユーザは特定のドキュメントの治験フィールドを更新して、治験の数を1つ以下に減らすことだけが可能になります。
Note: Streamlined Document Reuse は、この機能と併用できません。
ePRO モジュール内の ePRO コレクションの管理
Veeva ePRO モジュールを使用することで ePRO を治験用に設定できます。ePRO モジュールには、治験の ePRO をサポートするために必要な調査、スケジュール作成、通知、翻訳、およびイベントの設定が含まれています。ePRO コレクション (治験用のすべての ePRO 設定のコレクション) は、プロトコルの修正などの変更があった場合に承認およびバージョン管理が可能です。
ePRO が所属組織で有効になっている場合、Vault はユーザが治験レコードから ePRO モジュールを開くことを許可します。これを実行するには、値 ePRO を 接続済み治験の種類 フィールドに追加します。アクション ePRO を開始 を使用して、次にこの治験の ePRO モジュールを新しいブラウザタブで開くことができます。
Veeva ePRO モジュールの詳細と、ePRO を治験ように設定する方法については、Veeva ePRO モジュールのヘルプを参照してください。
治験実施国
Vault で治験実施国レコードを表示するには、管理者 > 企業管理者またはカスタムタブから治験実施国オブジェクトに進みます。設定すると、治験オブジェクトレコード詳細ページの治験実施国関連オブジェクトセクションに単一の国の治験実施国も表示することができます。ここから、治験実施国および治験実施国の情報を表示、追加、編集、または削除できます。
治験実施国を作成または編集するには
治験実施国を作成または編集するには:
- 治験実施国を関連付けたい治験オブジェクトレコードに進みます。治験実施国関連オブジェクトセクションにスクロールします。
- 任意の作業: 管理者 > 企業管理者またはカスタムタブから治験実施国オブジェクトレコードリストページに進むこともできます。
- 作成をクリックするか、既存の治験実施国をクリックして編集をクリックします。
- 必要に応じて治験実施国フィールドに入力します。
- 治験実施国レコードに対応する国オブジェクトレコードを選択します。有効にすると、Vault は、選択する国に基づいて治験実施国名フィールドを自動入力します。
- 保存をクリックします。
治験実施国システム管理名を有効にする
治験実施国レコードに治験実施国名フィールドを自動設定するよう Vault を有効化するには、管理者 > 企業管理者 > 設定 > アプリケーション設定に進み、治験実施国システム管理名フィールドを有効にするチェックボックスを選択します。管理者は、Vault が別の値に基づいて治験実施国名フィールドを設定できるようにデフォルト表現を変更することもできます。
Note: この機能を有効化すると取り消すことはできません。
治験実施施設
Vault で治験実施施設レコードを表示するには、管理者 > 企業管理者またはカスタムタブから治験実施施設オブジェクトに進みます。設定すると、治験レコードの詳細ページ の治験実施施設関連オブジェクトセクションに単一の治験の治験実施施設も表示することができます。特定の治験に関連付けられた治験実施施設にアクセスするには、治験または治験実施国をクリックし、治験実施施設の関連オブジェクトセクションにスクロールします。管理者 > 企業管理者の、カスタムタブまたは治験レコードの詳細ページから、治験実施施設および治験実施施設の情報を表示、追加、編集または削除することができます。
Vault は、オレンジ色の「接続済」アイコン () を、SiteVault を使用し、有効なアグリーメントを持つ治験実施施設の接続済みフィールドに表示します。このアイコンは、その施設のターゲット Vault に Veeva Site Connect を介してドキュメントやデータを転送できることを示します。
施設を作成または編集するには
施設を作成または編集するには:
- 管理者 > 企業管理者またはカスタムタブのいずれかから、治験実施施設を関連づけたい治験オブジェクトレコードに進みます。治験実施施設関連オブジェクトセクションにスクロールします。
- 任意の作業: 管理者 > 企業管理者またはカスタムタブから治験実施施設オブジェクトレコードリストページに進むこともできます。
- 作成をクリックするか、既存の治験実施施設レコードをクリックして編集をクリックします。
- 施設の詳細を記入します。Vault がVeeva Site Connect を介してターゲット Vault にデータを転送するためには、有効な USN を持つ組織を選択する必要があります。
- 任意の作業: 治験施設実施施設担当者セクションで、治験担当者レコードを作成します。治験チームロールフィールドで治験責任医師を選択した場合、Vault は治験実施施設レコードの詳細セクションにある治験責任医師フィールドにその担当者を自動的に追加します。フィールドがすでに入力されている場合や、施設のライフサイクル状態がアーカイブ済みである場合にはこれは該当しません。
- 保存をクリックします。
選択リストのオブションは、管理者 > 企業管理者 > 選択リストから設定することができます。場所の選択リストのオプションは、場所オブジェクトレコードのページで編集可能で、施設に関連づけられた選択リストには名前の横に「施設」が表示されます。
治験組織
治験組織オブジェクトでは、治験、治験実施国、または治験実施施設のレベルで特定のロールを組織に割り当てることができます。これにより、治験中のさまざまな組織のパフォーマンスを追跡することができ、組織と治験オブジェクト間に関係を作成することで治験の全期間にわたって各組織のロールを追跡することができます。治験組織を表示するには、管理者 > 企業管理者から、またはカスタムタブから治験組織オブジェクトに進みます。
治験組織を作成または編集するには
治験組織レコードを作成または編集するには:
- 治験、治験実施施設または治験実施国の詳細ページに進みます。
- 組織の見出しで、治験組織を新規作成する場合は作成をクリックするか、既存の治験組織をクリックして編集します。
- 選択リストから組織を選択します。
- 保存をクリックします。
- 任意の作業:治験組織ロールを追加します。
治験組織ロール
治験組織オブジェクトの治験組織ロールフィールドでは、治験の全期間にわたって組織ロールの割当てと追跡ができます。例えば、組織 A が品質保証、組織 B が患者募集を担当しているとします。各組織が治験にどう関連するかを示すレコードを作成して、各組織にそれぞれのロールを割り当てることができます。
SIV 日付 (Study Startup)
施設有効化進捗が有効化されている場合、お使いの Vault は SIV 予定日を使用して施設を期限切れ、X 日以内に期限切れ、予定のカテゴリーにグループ化し、実際の SIV 日を使用して施設を SIV 完了にグループ化します。
施設の妥当性 (Study Startup)
施設のフィージビリティが有効化されている場合、お使いの Vault には、治験責任医師と施設の重要なデータを簡単に収集でき、治験実施候補施設を選定するためのレビューおよび適格性評価プロセスの管理に役立つ標準設定要素が含まれます。
試験製品
治験製品オブジェクトを使うと、ユーザは 1 つまたは複数の製品を治験に関連付けることができます。これにより、治験中に使用されるあらゆる製品を追跡することができます。
治験製品を作成または編集する方法
治験製品レコードを作成するには:
- 治験レコードに進みます。
- 製品で、作成をクリックしして新規治験製品を作成するか、既存の治験製品をクリックして編集します。
- 製品および治験ロール (例: プラセボ) を選択します。
- 保存をクリックします。
試験製品ロール
治験製品ロールオブジェクトは、治験中に製品が果たすさまざまな役割を追跡します。例えば、ある治験が Cholecap 製品を「先行薬」として採用し、WonderDrug 製品のロールを「プラセボ」としたとします。管理者 > 企業管理者から治験製品ロールオブジェクトレコードを作成し、治験に使用する製品が必要とするロールを追跡することができます。
試験製品のデフォルト設定
Vault は、ドキュメントの製品フィールドに、治験フィールドのすべての治験に関連する「リードエージェント」治験製品ロールの治験製品を自動的にデフォルト設定します。
治験間で再利用されないドキュメントの製品フィールドのデフォルト値は変更することができます。ただし、無効な製品を追加しようとすると、変更はできません。
Vault は、プロファイル関連のドキュメントタイプグループに分類されたドキュメントの製品フィールドをデフォルト設定にしません。
ステータスおよび治験のアーカイブについて
Note: 治験でオブジェクトライフサイクルが使用される場合、お使いの Vault の管理者はユーザアクションを設定して、ユーザが治験をアーカイブしたり、移行中とマークしたりできるようにする必要があります。ユーザアクションは、設定に応じて Vault ごとにラベルが異なる場合があります。ライフサイクルのある治験に関する詳細については、治験アーカイブ (eTMF) をご覧ください。
治験のステータスを変更するには、治験オブジェクトレコードのアクションメニューから有効、移行中またはアーカイブ済みを選択します。
- 有効は、治験がオープンであることを表します。
- 移行中は、現在他のシステムから Vault へ移行している治験を表します。
- アーカイブ済みは、治験が完了しており、必要な作業がないことを表します。
無効としてマークされていない施設は、治験の現在のステータスを受け継ぎます。治験が有効である場合、各施設のステータスを個別に有効または無効に設定することができます。
治験ステータスおよび施設ステータスは、治験および施設それぞれに適用されるオブジェクトフィールドです。ステータスは、管理者 > 企業管理者 > 選択リストから変更できます。