Veeva Site Connect は、クリニカルオペレーション Vault の CRO およびスポンサーと、SiteVault の Vault の治験実施施設間のドキュメントやデータの共有を自動化・効率化します。

設定の概要

Veeva Site Connect の有効化

Veeva Site Connect はクリニカルオペレーションの Vault で使用できるアドオン製品です。クリニカルオペレーション Vault に Veeva Site Connect を追加するには Veeva サポートにお問い合わせください。

施設ドキュメントの交換ページのレイアウトセクション

このセクションを治験実施施設オブジェクトページレイアウトに追加すると、ユーザは特定のコンテキストですべてのドキュメント転送を一目で確認および検索することができます。設定されると、施設の接続アグリーメントを持つすべての治験実施施設レコードは、転送詳細に関するグリッドビューを表示します。

コンテキストが選択されると、Vault は関連する列を表示します:

施設で開く

  • 名前
  • ドキュメントタイプ
  • ドキュメント番号
  • 送信日
  • 予定されるアクション
  • 送信済みコメント

施設から受領済み

  • 名前
  • ドキュメントタイプ
  • ドキュメント番号
  • 受領日
  • 予定されるアクション
  • 送信済みコメント
  • 受領済みコメント

施設によって却下済み

  • 名前
  • ドキュメントタイプ
  • ドキュメント番号
  • 予定されるアクション
  • 送信済みコメント
  • 受領済みコメント

施設にすべて送信済み

  • 名前
  • ドキュメントタイプ
  • ドキュメント番号
  • 送信日
  • 予定されるアクション
  • 送信済みコメント

SiteVault に接続を作成する

Vault は、本番用 Vault と、お使いの Vault 間との接続を自動的に確立します。組織レコードを作成し、有効なユニバーサル治験番号 (USN) 値を入力するだけです。その SiteVault がまだ存在しない場合、Vault が作成します。

SiteVault 内の対応するレコードには、管理者 > 設定 > アプリケーション設定 > Site Connect > スポンサー/CRO 接続命名 フィールドに設定された表示名が使用されます。Veeva Site Connect を初めて有効化する際にこのフィールドが入力されると、既存の組織レコードの USN 値が一致するすべての SiteVault への接続が自動的に作成されます。

アグリーメントインビテーションの送信エントリアクションの設定

治験実施施設ライフサイクル有効ライフサイクル状態にアグリーメントインビテーションの送信エントリアクションを追加することができます。例えば、治験実施施設立ち上げ中状態に移動したらアグリーメントインビテーションを送信するよう Vault を設定することができます。

アグリーメントインビテーションの作成および送信ユーザアクションの設定

アグリーメントインビテーションの作成およびアグリーメントインビテーションの送信ユーザアクションをライフサイクル状態に追加し、ユーザがアグリーメントインビテーションを手動で再構築および送信できるようにします。これは、上記のエントリアクションが失敗した場合や、ターゲット SiteVault がインビテーションを正しく処理できなかった場合に便利です。

施設パッケージ定義の設定

施設パッケージ定義は、ユーザが治験実施施設と交換できるドキュメントタイプのテンプレートです。これらのパッケージは、関連する治験ドキュメントを自動的に取得し、それらを施設ごとのパッケージに追加するために Vault によって使用されます。各施設パッケージ定義親レコードには、施設パッケージドキュメントレコード一式が含まれています。これらのドキュメントレコードは、Vault が施設パッケージに含めるドキュメントタイプを表します。

施設パッケージ定義レコードを作成するには:

  1. 企業管理者またはカスタムタブから施設パッケージ定義オブジェクトレコードリストページに進みます。
  2. 作成をクリックします。
  3. 施設パッケージ定義を入力します。
  4. 保存をクリックします。

施設パッケージドキュメント

施設パッケージ定義施設パッケージドキュメントを追加するには:

  1. 施設パッケージ定義レコードを開きます。
  2. 施設パッケージドキュメントセクションで、作成をクリックします。
  3. ドキュメントタイプレベル、および予定される施設アクションを選択します。
  4. 任意の作業: デフォルトコメントを入力します。Vault は、施設パッケージのプレビューページでユーザにデフォルト値を表示します。
  5. 保存をクリックします。

以下に、施設パッケージ定義に含めることができる施設パッケージドキュメント一式を簡単に示します。

ドキュメントタイプ

レベル

予定される施設アクション

プロトコール

治験

なし

プロトコール署名ページ

施設

修正および返却

治験薬概要書

治験

なし

治験薬概要書の受領

施設

修正および返却

IRB/IEC への提出

施設

オリジナルを提供

Clinical Network ユーザアクションを設定する

Clinical Network 経由でドキュメントを送信する

Clinical Network 経由でドキュメントを送信するユーザアクションを有効なドキュメントライフサイクル状態に追加することができます。このアクションが設定されていると、ユーザはドキュメントのアクションメニューからドキュメントを施設へ送信するオプションを選択して、ライブラリからドキュメントを SiteVault 施設へ送信することができます。

ユーザアクションの状態の変更を選択して、Vault がドキュメントをターゲット SiteVault に正常に転送した後に、ソース Vault でドキュメントがどのライフサイクル状態に入るかを指定します。

このユーザアクションは、ドキュメントに関連する治験または治験実施施設に関連付けられた有効なアグリーメントがある場合にのみ、ユーザに表示されます。

Clinical Network 経由で一致するドキュメントを送信する

Clinical Network 経由で一致するドキュメントを送信するユーザアクションをエクスペクテッドドキュメントライフサイクルの有効状態に追加することができます。このアクションが設定されていると、ユーザはエクスペクテッドドキュメントレコードのアクションメニューから SiteVault 施設へドキュメントおよびドキュメントリクエストを送信することができます。このアクションは、エクスペクテッドドキュメントに関連する治験または治験実施施設に関連付けられた有効なアグリーメントがある場合にのみ、ユーザが利用できます。

Clinical Network 経由で施設パッケージを送信する

Clinical Network 経由で施設を送信するユーザアクションを治験実施国または治験実施国ライフサイクル有効状態に追加することができます。このアクションが設定されていると、ユーザは治験実施国または治験実施施設レコードのアクションメニューから SiteVault 施設へ施設パッケージを送信することができます。

施設の接続詳細ユーザアクションの設定

施設の接続詳細ユーザアクションを、いずれのドキュメントライフサイクル状態にも追加することができます。このアクションは、ドキュメントで参照された治験が有効な施設接続アグリーメントを持つ際に表示されます。アクションが実行された場合:

  • もし単一の治験実施施設にドキュメントが送信された場合、コメント履歴ページが最初に表示されます。
  • もし複数の治験実施施設にドキュメントが送信された場合、ドキュメント配布ページのトラッキングが表示されます。

ユーザは、両方の表示を切り替えて、コンテンツを Excel または CSV のいずれかにエクスポートできます。

コメント履歴

これにより、スポンサー/CRO と施設との間で交換されるドキュメントに関連するすべてのコメントが表示されます。書くコメントには、治験実施施設名と関連づけられるドキュメントバージョンが表示され、ドキュメントバージョンをクリックすることで新規ブラウザタブが開きます。

ドキュメント配布の追跡

これにより、各交換において、ドキュメントが送信された施設送信日期日および期待される施設のアクションが表示されます。

単一治験ドキュメント設定を行う

単一治験ドキュメントを有効にするの設定は、複数の治験レコードを参照するドキュメントをクリニカルオペレーション Vault が Site Vault から受け取った時の処理を Vault に指示します。単一治験ドキュメントを有効にするを True に設定すると、参照される治験ごとに新しいドキュメントが作成されます。False に設定すると、Vault はすべての治験を参照する単一の新規ドキュメントを作成します。

単一治験ドキュメントを有効にするの設定を変更するには、管理者 > 設定 > アプリケーション設定 > 接続済み治験に進みます。

Vault Clinical ドキュメント階層のマッピング

転送されたドキュメントが正しく分類されるように、お使いの Vault のドキュメントタイプが Vault Clinical ドキュメントモデルにマッピングされていることを確認します。

ユーザは、以下の階層にマッピングされたドキュメントタイプに対して、ドキュメントを施設へ送信するユーザアクションを使用することができます:

Vault Clinical ドキュメント階層Vault Clinical Docs 外部 IDSiteVault ドキュメントタイプ
治験薬概要書の受領vdc__57IB の受領
被験者募集広告vdc__27被験者募集のための広告
証明書または認定書vdc__95臨床検査機関証明書
臨床試験報告書vdc__29臨床試験報告書
治験アグリーメントvdc__68契約
終了訪問確認レターvdc_166モニタリング訪問確認レター
終了訪問フォローアップレターvdc_167モニタリング訪問フォローアップレター
記入済み CRFvdc_204記入済み CRF
守秘義務アグリーメントvdc__53守秘義務同意書
契約同意書vdc__106契約
CRF 完了要件vdc__108手順書
データプライバシーアグリーメントvdc__67データプライバシー
優先安全報告書vdc_151優先安全報告書
実行可能性に関するドキュメントvdc__54実現性調査質問票
フォーム FDA 1572vdc__641572 または相当するもの
施設責任者の履歴書vdc__101臨床検査機関ディレクターの資格
免責vdc__69契約
インフォームド コンセント フォームvdc__24インフォームドコンセントフォーム (空白)
保険vdc__18保険
一時的なモニタリング訪問確認レターvdc_164モニタリング訪問確認レター
一時的なモニタリング訪問フォローアップレターvdc_165モニタリング訪問フォローアップレター
治験責任医師向けニュースレターvdc_209文書
治験薬概要書変更内容vdc__317試験薬概要書
治験責任医師規制アグリーメントvdc__651572 または相当するもの
治験薬概要書vdc__13試験薬概要書
治験責任医師アグリーメント (デバイス)vdc__731572 または相当するもの
治験責任医師会議資料vdc__308教育訓練資料
説明責任に関するドキュメントvdc__83IP 説明責任
IP 廃棄証明書vdc__305IP 廃棄
処理対象 IP 指示vdc__80処理対象 IP 指示
IP 品質クレーム申請書vdc__306IP 品質クレーム申請書
IP サンプルラベルvdc__81IP サンプルラベル
IP サプライチェーンvdc__79IP およびサプライ出荷
盲検解除計画vdc__90復号手順
IRB/IEC 承認vdc__42IRB/IEC 応答
IRB/IEC GCP コンプライアンス ステートメントvdc__45IRB/IEC コンプライアンス
IRB/IEC 構成vdc__43IRB/IEC 構成
IRB/IEC 治験終了システムメッセージvdc__50IRB/IEC 提出
IRB/IEC サブミッションvdc__41IRB/IEC 提出
市販製品に関する資料vdc__21市販製品に関する資料
正常範囲vdc__98臨床検査標準範囲
ファイルへのメモvdc_207ファイルへのメモ
業務手順書vdc_150手順書
その他の承認vdc__47補助委員会の回答
その他の履歴書vdc__62CV
その他の財務アグリーメントvdc__70契約
被験者に配布されるその他の情報vdc__28被験者関連資料 – その他
その他の施設スタッフの医師免許vdc_211医師免許
その他の施設およびスタッフの必要条件に関する補完情報vdc__63教育訓練の証拠 (治験固有以外)
その他のサブミッションvdc__46補助委員会のサブミッション
参加者有害事象ログvdc__314参加者有害事象ログ
支払いレターvdc_201文書
妊娠レポートフォームテンプレートvdc__313有害事象レポート
治験開始前訪問確認レターvdc_160モニタリング訪問確認レター
治験開始前訪問フォローアップレターvdc_161モニタリング訪問フォローアップレター
治験責任医師長の履歴書vdc__60CV
治験責任医師長の財務情報開示書vdc__66財務情報開示書
治験責任医師の医師免許vdc__175医師免許
治験責任医師の必要条件に関する補完情報vdc__196教育訓練の証拠 (治験固有以外)
プロトコールvdc__14プロトコール
プロトコールの分類vdc__212プロトコールの分類
プロトコール逸脱vdc__316プロトコール逸脱
プロトコール署名ページvdc__58プロトコール署名ページ
プロトコール変更概要vdc__213プロトコル変更概要
プロトコル要旨vdc__15プロトコル要旨
規制当局承認システムメッセージvdc__32規制機関の回答
規制当局へのサブミッションvdc__31規制当局へのサブミッション
リモートモニタリング訪問確認レターvdc_168モニタリング訪問確認レター
リモートモニタリング訪問フォローアップレターvdc_169モニタリング訪問フォローアップレター
SAE レポートフォームテンプレートvdc__318有害事象レポート
サンプルケースレポートフォームvdc__19サンプルケースレポートフォーム
サンプル保管条件ログvdc__307試料トラッキング
施設予算vdc__302予算
施設連絡先詳細vdc__52治験連絡先フォーム
施設教育訓練ドキュメントvdc__77教育訓練の証拠 (治験固有)
施設立ち上げ訪問確認レターvdc_162モニタリング訪問確認レター
施設立ち上げ訪問フォローアップレターvdc_163モニタリング訪問フォローアップレター
施設請求vdc_206インボイス
施設選択書vdc__303通信文書
施設署名およびイニシャルvdc__301署名およびイニシャル
施設署名シートvdc__72権限の委任
施設教育訓練資料vdc__76教育訓練資料
ソースデータアグリーメントvdc__311ソースデータアグリーメント
特殊重要事象フォームテンプレートvdc__314有害事象レポート
治験チームメンバーの連絡先リストvdc__304スポンサー/CRO の連絡先情報
副治験責任医師の履歴書vdc__61CV
副治験責任医師の医師免許vdc__176医師免許
治験分担医師の必要条件に関する補完情報vdc__197教育訓練の証拠 (治験固有以外)
被験者日誌vdc__22被験者日誌 (空白)
被験者情報シートvdc__25被験者情報シート
被験者ログvdc_208被験者スクリーニングログ
被験者参加カードvdc__26治験参加カード
被験者アンケートvdc__23被験者アンケート (空白)
訪問ログvdc_210モニタリング来院ログ

プロファイルドキュメントタイプのマッピング

お使いの Vault が SiteVault Vault からプロファイルドキュメントを受け取ったら、Vault は SiteVault のドキュメントの属性と、お使いの Vault の Vault Clinical ドキュメント参照モデルの階層の設定に基づいてドキュメントを自動的に分類します。

ドキュメントに適用される Vault Clinical ドキュメントの階層

SiteVault ドキュメントの属性

その他の施設スタッフの医師免許

ドキュメントタイプはその他の施設スタッフの医師免許で、治験チームロール治験責任医師または副治験責任医師ではありません

その他の履歴書

ドキュメントタイプは CV で、治験チームロール治験責任医師または治験分担医師ではありません

その他の施設およびスタッフの必要条件に関する補完情報

ドキュメントタイプは教育訓練の証拠 (治験固有以外) で、治験チームロール治験責任医師または治験分担医師ではありません

治験責任医師長の履歴書

ドキュメントタイプは CV で、治験チームロール治験責任医師です

治験責任医師の医師免許

ドキュメントタイプは医師免許で、治験チームロール治験責任医師です

治験責任医師の必要条件に関する補完情報

ドキュメントタイプは教育訓練の証拠 (治験固有以外) で、治験チームロール治験責任医師です

治験分担医師の履歴書

ドキュメントタイプは CV で、治験チームロール治験分担医師です

治験分担医師の医師免許

ドキュメントタイプは医師免許で、治験チームロール治験分担医師です

治験分担医師の必要条件に関する補完情報

ドキュメントタイプは教育訓練の証拠 (治験固有以外) で、治験チームロール治験分担医師です

未分類として作成としてドキュメントを指定

Vault は、ドキュメントタイプに基づいて、Site Vault からクリニカルオペレーション Vault に送信されたドキュメントを自動的に分類します。ただし、場合によっては、手動または TMF Bot を使用して後で分類できるように、特定のドキュメントを未分類として作成することをお勧めします。

生成物レベルで未分類として作成フィールドを有効または無効にするには、次の手順を実行します:

  1. 管理者 > Vault Clinical ドキュメント > 階層項目に進みます。
  2. 未分類として作成を有効または無効にする生成物を選択します。
  3. すべてのアクションメニューで、未分類として作成を切り替えをクリックします。Vault によって、フィールドの無効と有効が切り替わります。

フィールドデフォルトの設定

フィールドデフォルトを使うと、デフォルト値を指定して、受信するドキュメントとオブジェクトレコードの特定のフィールドに適用することができます。特定の接続 または特定のルールセットに関連付けられているすべてのアグリーメントフィールドデフォルトを適用することができます。

フィールドデフォルトレコードを作成するには:

  • 企業管理者またはカスタムタブから フィールドデフォルトレコードを作成します
  • フィールドデフォルトタイプを選択し続行を選択します。
  • 適用する名前フィールド名デフォルト値を入力します。デフォルト値は、データの種類によって特定の形式で入力する必要があります。デフォルトのオブジェクトフィールドオブジェクトフィールドデフォルト (ルールセット) タイプの場合は、オブジェクト名を入力します。
  • 作成するフィールドデフォルトタイプに応じて、このデフォルト値が適用される接続またはルールセットを選択します。
  • 新規レコードのステータスは、デフォルトで有効になります。Vault がフィールドデフォルトを無視するようにしたい場合は、ステータスを無効に変更することができます。
  • 保存をクリックします。

1 つのフィールドにルールセットレベルと接続レベルの両方のフィールドデフォルトを作成した場合、Vault は接続レベルとフィールドデフォルト タイプに指定されるデフォルト値 を適用します。

デフォルト値のフォーマット

デフォルト値フィールドには正しい形式で値を入力する必要があります:

データタイプ

フォーマット

テキスト

テキスト

はい/いいえ

True/False

オブジェクト

オブジェクト ID

日時

YYYY:MM:DDTHH:MM:SS.MMMZ

日付

YYYY:MM:DD

オブジェクトの選択リスト値

選択リスト値名

ドキュメントの選択リスト値

選択リスト値ラベル

数字

123

SiteVault から受信した通知

SiteVault から要求されたドキュメントがクリニカルオペレーション Vault に作成された後にユーザが受け取る頻度を調製するには、管理者 > 操作 > ジョブの定義に進み、返却されたドキュメントの送信者に通知ジョブをクリックします。スケジュールフィールドで、毎時間毎日毎週毎月通知を送信することを設定することができます。または、ステータス無効に設定して、Vault が通知を送信しないようにすることができます。

返却されたドキュメントの通知ジョブ