この記事では、TMF 転送経由でデータ転送に関わる Vault で管理者が行うべき設定を説明します。

設定の概要

  1. 両方の Vault で、アグリーメントオブジェクトの関連オブジェクトセクションを、治験オブジェクトの治験詳細ページレイアウトに追加します。
  2. 両方の Vault で、アグリーメントオブジェクトのページレイアウトに、アグリーメント転送および転送失敗関連オブジェクトセクションを追加します。
  3. 両方の Vault で、ドキュメントタイプを TMF 参照モデル 3.0 にマッピングします
  4. ターゲット Vault で、TMF 交換ドキュメントライフサイクルにカスタムロールを含めるよう設定します。または、カスタムライフサイクルで置き換えます
  5. 任意の作業: いずれかの Vault で、基本ドキュメントTMF ドキュメントに含まれていない必須フィールドが設定されている場合、ターゲット Vault でフィールドデフォルトレコードを作成します
  6. 任意の作業: ターゲット Vault で、設定マッピングレコードを作成して、各 Vault で異なる名前を持つコンポーネントをマッピングします。
  7. 任意の作業: 両方の Vault で、レイアウト変更およびシステムメッセージのインポートと展開を行います。
  8. 両方の Vault で、ユーザに権限を付与します
  9. ソース Vault とターゲット Vault の間に Vault 間の接続を確立します
  10. 両方の Vault で、接続ユーザ接続に割り当てます
  11. 任意の作業: ルールセットを有効化します
  12. 任意の作業: アーカイブ済みドキュメントが正しく転送されるように両方の Vault でドキュメントアーカイブを有効化します。
  13. 任意の作業: アーカイブ済み治験に関連する治験実施国治験実施施設のレコードを正しく転送するよう、両方の Vault で治験のアーカイブを有効化します。

ドキュメントタイプのマッピング

Vault に転送させたいドキュメントタイプが TMF 参照モデル v3.0 に含まれるようにする必要があります。これを行うには:

  1. 管理者 > コンテンツ設定 > ドキュメントタイプに進みます。
  2. ドキュメントタイプを選択して、タイプのデフォルトタブをクリックします。
  3. TMF RM v3.0 で、ドキュメントタイプを選択し、保存をクリックします。

このマッピングは、Vault がターゲット Vault でソース階層 (source_artifact__v) フィールドがどのように入力されるかを決定します。

ドキュメントライフサイクルの設定

Vault は、標準の TMF ドキュメントのドキュメントタイプと、TMF 交換ドキュメントライフサイクルを提供して TMF 転送をサポートします。組織のニーズに応じて次のいずれかを行うことができます:

フィールドデフォルト

フィールドデフォルトを使うと、デフォルト値を指定して、受信するドキュメントとオブジェクトレコードの特定のフィールドに適用することができます。例えば、お使いの Vault に、標準の TMF ドキュメントフィールドに加えて基本ドキュメントタイプにカスタム必須フィールドが含まれる場合、これらのフィールドが TMF ドキュメントのソース Vault に存在しないため、Vault はお使いの Vault にドキュメントを転送しません。その場合は、フィールドデフォルトドキュメントフィールドデフォルトタイプを作成して、そのフィールドとデフォルト値を特定の接続関連付けられているすべてのアグリーメントの受信するドキュメントに適用します。

特定の接続 または特定のルールセットに関連付けられているすべてのアグリーメントフィールドデフォルトを適用することができます。フィールドデフォルトレコードを作成するには:

  1. 企業管理者またはカスタムタブから フィールドデフォルトレコードを作成します
  2. フィールドデフォルトタイプを選択し続行を選択します。
  3. 適用する名前フィールド名デフォルト値を入力します。デフォルト値は特定の形式で入力する必要があります。デフォルトのオブジェクトフィールドオブジェクトフィールドデフォルト (ルールセット) タイプの場合は、オブジェクト名を入力します。
  4. 作成するフィールドデフォルトタイプに応じて、このデフォルト値が適用される接続またはルールセットを選択します。
  5. 新規レコードのステータスは、デフォルトで有効になります。Vault がフィールドデフォルトを無視するようにしたい場合は、ステータスを無効に変更することができます。
  6. 保存をクリックします。

1 つのフィールドにルールセットレベルと接続レベルの両方のフィールドデフォルトを作成した場合、Vault は接続レベルとフィールドデフォルト タイプに指定されるデフォルト値 を適用します。

デフォルト値のフォーマット

デフォルト値フィールドには正しい形式で値を入力する必要があります:

データタイプ

フォーマット

テキスト

テキスト

はい/いいえ

True/False

オブジェクト

オブジェクト ID

日時

YYYY:MM:DDTHH:MM:SS.MMMZ

日付

YYYY:MM:DD

オブジェクトの選択リスト値

選択リスト値名

ドキュメントの選択リスト値

選択リスト値ラベル

数字

123

Vault にそのフィールドに以前のバージョンの値を使用させるには、{prior_version_value} トークンを使用します。これにより、ドキュメントの前のバージョンでそのフィールドにあった値が自動入力されます。

設定マッピング

設定マッピングレコードを使うと、ターゲット Vault のデータをソース Vault の異なる名前のデータにマッピングすることができます。例えば、標準のコンテンツ (blinding__v) フィールドがカスタムフィールドを利用するためにいずれかの Vault で無効の場合、フィールドは転送されたドキュメントで正しく設定されない可能性があります。これを防ぐには、設定マッピングドキュメントフィールド名タイプを作成して、標準フィールド名をカスタムフィールド名にマッピングします。

設定マッピングのタイプ

  • ドキュメントフィールド名
  • ドキュメントタイプ
  • オブジェクトフィールド名
  • オブジェクト名
  • 選択リスト値

設定マッピングレコードを作成する方法

  1. 企業管理者またはカスタムタブから設定マッピングレコードを作成します
  2. マッピングタイプを選択して、継続をクリックします。
  3. 名前受信名を入力します。受信名は受信する Vault の名前と一致する必要があります。オブジェクトフィールド名オブジェクトタイプ名のタイプの場合は、オブジェクト名マッピングルールを入力します。選択リスト値タイプの場合は、ローカル選択リスト名を入力します。
  4. 任意の作業: お使いの Vault の名前に一致するローカル名を入力します。ローカル名フィールドに値を入力しない場合、受信レコードはソース Vault の値で入力されません。
  5. このマッピングが適用される接続を選択します。
  6. 保存をクリックします。

レイアウトの設定

アグリーメント接続CDX 問題オブジェクトにさらにページレイアウトセクションを追加してオブジェクトを使いやすくすることが推奨されます。これを行うには、構成移行パッケージのインポートと展開を行います:

  1. こちらから VPK ファイルをダウンロードします
  2. ダウンロードしたファイルを抽出 (展開) します。
  3. Vault に パッケージをインポートして展開します。

システムメッセージの設定

アグリーメントが有効化されると Vault が両方の Vault でユーザに通知するように、CDX アグリーメントライフサイクルにもう 2 つシステムメッセージを追加することが推奨されます。これを行うには、構成移行パッケージのインポートと展開を行います:

  1. こちらから VPK ファイルをダウンロードします
  2. ダウンロードしたファイルを抽出 (展開) します。
  3. Vault に パッケージをインポートして展開します。

接続を確立する

データを転送する 2 つの Vault 間に Vault 間の接続を作成する必要があります。Vault 間の接続の設定に関する詳細は、接続の管理をご確認ください。

接続ユーザの設定

特定の接続にリンク付けされたすべてのアグリーメントに関連するタスクを受け取るユーザを指定することができます。これには、まず以下の方法のいずれかで接続オブジェクトを更新する必要がああります:

  • 構成移行パッケージファイルを展開して、接続オブジェクトのページレイアウト変更を更新します。詳しくは上記を参照してください。
  • CDX 接続ユーザ > ユーザオブジェクトの接続オブジェクトの Vault 間詳細ページレイアウトに関連オブジェクトセクションを追加します。

タスクを受け取るユーザを指定するには:

  1. 管理者 > 接続に進み、接続をクリックします。
  2. ユーザセクションで、+追加をクリックします。
  3. 関連するユーザを選択します。
  4. OK をクリックします。

ルールセットの有効化

Veeva は、TMF 転送をサポートするルールセットを複数提供しています。

  • シンプルな TMF 転送盲検化済み
  • シンプルな TMF 転送盲検化済み(サイト作成なし)
  • シンプルな TMF 転送完了
  • シンプルな TMF 転送完了 (サイト作成なし)

シンプルな TMF 転送完了ルールセットは、デフォルトで有効です。追加のルールセットは、Vault 所有者またはサポートチケットを使用して有効化できます。