Note: この記事に記載された FTP 接続は引き続き機能しますが、レコードデータの転送には Spark メッセージングを使用した標準 CDMS およびkURI Vault 接続を推奨パスとして紹介しています。
EDC から CTMS への接続機能は、EDC Vault と CTMS Vault 間のクロスドメイン接続を提供します。この機能を使用する組織は、EDC で取得した被験者ステータスとステータスの日付のレポートを作成することで、CTMS Vault で作業をしながら EDC データを使用することができます。この接続では、CTMS の被験者またはモニタリング対象の被験者レコードから EDC の被験者のケースブックに移動することもできます。
Note:: この機能は、Clinicial Operations CTMS と CDMS EDC の 両 Vault を利用する組織のみが利用可能です。
FTP 接続の仕組み
設定されていると、FTP サーバ経由で定期的に CTMS Vault に EDC Vault が更新を「プッシュ」することで、データ同期が自動的に行われます。接続スケジュールは EDC Vault で設定されます。
データ同期が起こると、Vault EDC は、任意の治験のエクスポート設定に基づいて CSV の被験者ステータスとステータスの日付を抽出し、CTMS Vault に接続し、抽出された CSV を FTP の設定済みフォルダに配置します。FTP Loader の詳細は以下をご確認ください。次に Vault CTMS は CSV を取り込み、状況に応じて新規被験者レコードを作成するか、レコードを更新します。データの誤入力により接続エラーが発生しないように、CTMS の被験者オブジェクトフィールドにアトミックセキュリティを使用することが推奨されます。
Note: 被験者データを CTMS Vault に入力してもリンク付けされた EDC Vault の関連フィールドは更新されません。
接続の設定
EDC 接続権限セットおよびセキュリティプロファイルの設定
EDC 接続を設定するには、まず新規権限セットとセキュリティプロファイルを作成する必要があります。これらのオプションは新しい CTMS Vault で自動的に使用できます。
管理者 > ユーザおよびグループ > 権限セットに進み作成をクリックします。この権限セットには、以下の権限が含まれている必要があります:
タイプ | 権限ラベル | 制御 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: ファイルステージング: アクセス | Vault の FTP ステージングサーバにアクセスする権限。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: アクセス API | FTP 経由でレコードを作成・更新するのに必要とされる API コールを実施する権限。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: Vault 所有者アクション: Vault Loader | FTP Loader からレコードを作成および更新するために Vault Loader を表示・使用する権限。 |
セキュリティプロファイル | アプリケーション: すべてのオブジェクトレコード > すべてのオブジェクトレコード参照 | 被験者レコードに関連するデータを読み込む権限。オブジェクトごとに参照アクセス権限を提供することもできます。接続には、少なくとも治験、治験実施国、治験実施施設オブジェクトへの参照アクセス権限が必要です。 |
セキュリティプロファイル | オブジェクト: 被験者: 参照、作成、編集 | 被験者レコードを作成・更新する権限。 |
セキュリティプロファイル | タブ: ホーム: 表示 | システムメッセージビューで Vault Loader ファイルとファイル失敗を表示する権限。 |
権限セットを作成したら、ユーザおよびグループ > セキュリティプロファイルに進んで作成をクリックし、関連するセキュリティプロファイルを作成します。権限セットのセクションで、追加 > 既存の権限セットをクリックし、新しい CTMS EDC 接続アクションの権限セットを選択します。
ユーザ設定
EDC と CTMS アプリケーションをリンク付けする接続ユーザを作成する必要があります。
- 管理者 > ユーザおよびグループに進み追加 > 新規ユーザをクリックします。
- ライセンスタイプのドロップダウンから、完全ユーザを選択します。
- セキュリティプロファイルのドロップダウンから、新たに作成した EDC 接続セキュリティプロファイルを選択します。このユーザには Vault 所有者セキュリティプロファイルを決して付与しないでください。
- ユーザの名前と電子メールを入力します。
- セキュリティポリシーを選択します。パスワードが期限切れにならないセキュリティプロファイルの設定をすることをお勧めします。
- 保存をクリックします。
Vault がユーザを作成したら、組織は提供した電子メールアドレスにパスワードのリセットに関する電子メールを受信します。EDC Vault でこのパスワードを使用し、Vault EDC と Vault CTMS 間に FTP 接続を作成します。詳しくは以下を参照してください。
この接続ユーザをこの目的以外に使用しないでください。
FTP 設定
Vault は、FTP サーバを使用して EDC と CTMS Vault のデータを接続します。お使いの Vault を接続するために、FTP サーバの各接続ユーザのディレクトリにある「vaultloader」という名前の 新規ディレクトリを作成する必要があります。
EDC 設定
CTMS Vault と FTP サーバを設定したら、EDC Vault で FTP 接続を作成する必要があります。この接続の設定に関する詳細は Veeva Vault CTMS 接続についてをご確認ください。
デフォルト設定
CTMS Vault には、EDC との接続をサポートする以下の標準設定要素が含まれます。
EDC ID フィールド
CTMS Vault の EDC ID (edc_id__v
) フィールドは接続の挿入/更新に固有の識別子で、EDC が被験者を正しい施設に接続してデータをプッシュすることができるようにします。このフィールドは以下のオブジェクトで使用することができます:
- 治験
- 治験実施国
- 治験実施施設
- 被験者
- モニタリング対象の被験者 (これは、被験者レコードの EDC ID フィールドに対するルックアップフィールドです)
- 被験者来院
- モニタリング対象の被験者来院
- 来院定義
- 試験群
Vault はデフォルトで治験、治験実施国、治験実施施設のオブジェクトの EDC ID フィールドを入力しますが、ユーザはデータが EDC と CTMS Vault 全体で正しく一致・同期するように後で更新することができます。治験、治験実施国、治験実施施設のレコード名が EDC Vault と CTMS Vault で同じ場合、EDC ID フィールドを後で更新する必要はありません。
お使いの CTMS の設定に応じて、オブジェクトページレイアウトから EDC ID フィールドを削除するか、またはフィールドレベルセキュリティを設定してユーザがフィールドを編集して接続を中断させないようにすることができます。
被験者オブジェクトフィールド
以下のフィールドは、EDC データとの接続に対応するために、被験者 (subject__clin
) オブジェクトのページレイアウトに表示されます:
- 被験者 ID
- 被験者ステータス
- スクリーニング実施日
- スクリーニング不合格日
- 症例登録日
- 無作為化日
- 中止日
- 治療終了日
- 完了日時
- EDC ID
被験者ステータス
以下の標準選択リスト値は被験者ステータス選択リスト (subject_status__clin
) で利用でき、これは被験者とモニタリング対象の被験者レコードの被験者ステータスフィールドのステータスを選択するのに使用されます:
- 事前スクリーニング
- スクリーニング中
- スクリーニング失敗
- 登録済み
- 無作為化
- 中止
- 治療の終了
- 完了
ライフサイクル
被験者オブジェクトライフサイクル (subject_lifecycle__v
) では、管理者は被験者オブジェクトにケースブックを開くユーザアクションを設定することができます。
まずこのライフサイクルを被験者オブジェクトに手動で割り当てる必要があります。これを行うには、管理者 > コンテンツ設定 > オブジェクトから被験者オブジェクトに進み、編集をクリックしたら、ライフサイクルのドロップダウンから被験者ライフサイクルを選択します。
ケースブックを開くのウェブアクションとユーザアクションの設定
EDC と CTMS Vault の両方で作業する相互ドメインユーザが CTMS から EDC ケースブックレコードを開くことができるウェブアクションと関連ユーザアクションを設定することができます。CTMS からケースブックを開いた後にユーザが実施できるアクションは、その被験者のケースブックに対する EDC 権限によって異なります。
ウェブアクションの設定
Note:: Veeva サービスと連携してケースブックを開くウェブアクションを作成することが推奨されます。
自分でウェブアクションを作成するには:
- 管理者 > コンテンツ設定 > ウェブアクションに進み、作成をクリックします。
- ラベルを入力します。「ケースブックナビゲーション」が推奨されます。
- タイプのドロップダウンでオブジェクトを選択します。
- ターゲットのドロップダウンで新規ウィンドウで開くを選択します。
- URL ウィンドウで以下の URL を入力し、太字テキスト (キャレットを含む) をお使いの EDC Vault ID に置き換えます:
https://${Vault.domain}/ui/veevaHome/switchVaultWithTarget/
tg=%2F%23t%2F0TB000000000301%3D%26cn%3Dsubject__v%26cf%3 Dexternal_id__v%26cid=${Object.edc_id__v}&src=cl - 検証ボタンをクリックして URL を確認します。
- 保存をクリックします。
EDC Vault ID は、お使いの EDC Vault で管理者 > 設定に進むと見つかります。
ユーザアクションの設定
被験者とモニタリング対象の被験者のオブジェクトを設定して、ユーザが関連するケースブックレコードを開けるようにすることができます。モニタリング対象の被験者オブジェクトのライフサイクルの進行中と完了の状態と、被験者のオブジェクトライフサイクルの有効の状態にケースブックを開くアクションを追加することが推奨されます。
ユーザアクションは、以下の条件を含むウェブアクションのユーザアクションである必要があります: EDC ID が空白でない場合。ユーザアクションの作成に関する詳細をご覧ください。ユーザアクションの定義に関する詳細をご確認ください。